芸術家同士の影響をコンピューターで調べる試み
専門家であっても美術作品を分類するのは難しい作業だ。美術史家の仕事の一つに芸術家同士がどんなつながりがあり、影響を与え合ったかを調査することがある。Rutgers 大学の研究者チームは、こうした仕事をコンピューターで行うことを研究している。最新の画像処理を使用し、有名アーティストたちがお互いに影響を与えたかを見つけ出すプロセスを自動化するとしている(medium.com、論文、slashdot)。
分類にはケンブリッジ大学やMicrosoftなどと共同で開発された新しい技術が用いられる。これは画像の中にある手押し車やアヒル、フリスビー、男、水といったオブジェクトを分類するための技術だという。研究チームは、15世紀前半から20世紀の終わりまでの芸術家60人の1700枚を超える絵画を比較した。その結果、これまで美術史家が気がついていなかった芸術家同士の影響が発見されたという。
とくに1950年に描かれたNorman Rockwellの「BARBER SHOP」と1870年に描かれたFrederic Bazilleの「Studio 9 Rue de la Condamine」に影響が見えたことは興味深いとしている。